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第11回高宇連研究会「多波長で探る高エネルギー現象」
2011年3月29日(火) -- 3月31日(木) 早稲田大学55号館N棟大会議室

21世紀最初の10年が早くも過ぎ、多くの高エネルギー天文衛星が大量の観測データを生みだしつつある現在、
それらの高エネルギー天体の正体を解明していくためには、電波からガンマ線に至る多波長のアプローチが
不可欠であることは疑いがありません。しかし、一人の研究者にとって、多波長に渡る複雑な観測装置を使いこなすことは
容易ではありません。観測データの量と質が飛躍的に向上した今こそ、宇宙における高エネルギー現象の謎を解くために、
波長横断的な観測家間のコミュニケーションと理論的考察がますます重要になってきていると思われます。

そこで、今年度の高宇連研究会では「多波長で探る高エネルギー現象」をテーマとし、宇宙における各階層において、
多波長によるアプローチで今まで何が明らかになってきたかを振り返り、今後、高エネルギーからのアプローチで
何を明らかにできるかを探っていきます。恒星から宇宙論まで、8つの階層を選び、それぞれについて
多波長にわたる観測や理論の専門家に基調講演を行って頂くとともに、一般講演とポスター発表を行います。

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プログラム、講演者(敬称略)、講演題目
3月29日(火)
セッション1「多波長で探る恒星の高エネルギー現象」 
13:30 -- 14:10 基調講演 柴田 一成(京都大) 
14:10 -- 14:40 博士論文発表「X-ray study of colliding wind binaries」菅原泰晴(中央大)
14:40 -- 15:00 一般講演「Radio Flare from Young Stellar Objects」梅本智文(国立天文台)
15:00 -- 15:30 博士論文発表「太陽フレアにおける粒子加速の硬X線撮像 分光観測による研究」石川真之介(東大)

15:30 -- 15:45 休憩

セッション2「多波長で探る高密度天体の高エネルギー現象」
15:45 --  16:25 基調講演 植村 誠(広島大) 
16:25 -- 16:55 博士論文発表  X線衛星「すざく」によるブラックホール連星 Cyg X-1のハード状態の研究 山田真也(東大)
16:55 -- 17:15 一般講演「多波長光度曲線で探るパルサー磁気圏構造」木坂 将大(広島大)
17:15 -- 17:45 博士論文発表「多波長で探る古典新星の高エネルギー現象」武井 大(立教大学)

3月30日(水)
10:30 -- 10:50 一般講演「ブラックホール降着流におけるスペクトル状態遷移の磁気流体数値実験」松元亮治(千葉大)
10:50 -- 11:20 博士論文発表「極めて明るいIa型超新星SN 2009dcの観測的研究」山中雅之(広島大学)
11:20 -- 11:50 博士論文発表「コンプトン散乱によるブラックホール超臨界降着流スペクトル硬化の輻射流体モデル」川島朋尚(千葉大)
11:50 -- 12:20 博士論文発表「Detailed Modeling and Observational Verification of X-ray Reprocessing in Astrophysical Objects」小高 裕和(宇宙研)

12:20 -- 13:30 休息

セッション3「多波長で探る超新星残骸の高エネルギー現象」
13:30 -- 14:10 基調講演 大平 豊(KEK)  
14:10 -- 14:40 博士論文発表「フェルミ衛星LATによる超新星残骸からのガ ンマ線放射の研究」勝田 隼一郎(東大)
14:40 -- 15:00 一般講演「「あかり」全天サーベイマップを用いた超新星残骸の高温プラズマ中のダストの観測」石原大助(名古屋大)

セッション4「多波長で探る銀河中心、銀河面の高エネルギー現象」
15:00 - - 15:40 基調講演 岡 朋治(慶応大)

15:40 -- 15:55 休息

15:55 -- 16:25 博士論文発表 「すざく」を用いた白色矮星と銀河系X線背景放射の起源の研究 湯浅 孝行(東大)
16:25 -- 16:55 博士論文発表「銀河中心領域の巨大分子雲からのX線放射」信川正順(京大)
17:00 -- 18:00  高宇連総会
18:30 --         懇親会

3月31日(木)

セッション5「多波長で探る銀河団の高エネルギー現象」
10:00--10:40 基調講演 北山 哲(東邦大)

セッション6「多波長で探る活動的銀河中心核の高エネルギー現象」
10:40--11:20 基調講演 浅田 圭一 (ASIAA)

11:20--11:35 休息

11:35--11:55 一般講演「他波長観測時代におけるALMAの役割」齋藤正雄(国立天文台ALMA推進室)
11:55--12:15 一般講演「Broad Absorption Line quasarsの構造決定に電波からアプローチ」林 隆之(東京大学/国立天文台 水沢VLBI観測所)
12:15--12:35 一般講演「M87における相対論的ジェットの真の噴出口はどこか?」秦和弘(総研大/国立天文台水沢VLBI観測所)

12:35 -- 14:00 昼休み

14:00--14:20 一般講演「電波銀河3C84のγ線活動期におけるVLBI観測」永井 洋(宇宙研)

セッション7「暗黒物質、未同定天体探査」
14:20--15:00 基調講演 「暗黒物質は未知の素粒子か?」久野 純治 (名古屋大学)
15:00--15:20 一般講演「「すざく」衛星による高銀緯フェルミ未同定天体の系統探査」高橋 洋輔(早稲田大)
15:20--15:40 一般講演「NASU1.4GHz Wide-field Surveyにおける電波トランジェント検出」松村 寛夫 (早稲田大)

15:40--15:55 休息

セッション8「多波長で探るガンマ線バースト」
15:55--16:35 基調講演 山崎 了 (青山学院大)
16:35--16:55 一般講演「GRB prompt emission の放射機構」寺木 悠人 (大阪大学)
16:55--17:15 一般講演「最遠方GRB検出のための赤外線望遠鏡とサブMeVガンマ線イメージングによる衛星探査の可能性」谷森 達(京大)
17:15--17:35 一般講演「超高エネルギー宇宙線の起源:GRBアウトフローにおける元素合成」柴田三四郎(甲南大学)

ポスター講演:
セッション1:
「太陽フレアに伴う高エネルギー電子の多波長解析」:川手朋子(京大)
「新型太陽中性子望遠鏡の開発」永井雄也(名古屋大 STE研)

セッション3:
「若いパルサー星雲の多波長スペクトルに現れる特徴の起源」田中 周太(大阪大)

セッション4:
「磁気流体ジェットとHIガスの相互作用」朝比奈 雄太(千葉大)
「「すざく」による銀河中心5°×2°領域における星間吸収分布の測定」内山秀樹(東大)

セッション5:
「銀河団プラズマにおけるコールドフロントの形成に
ついての、プラズマ粘性を含めたMHDシミュレーション」鈴木健太郎(千葉大)

セッション6:
「Quasar B2 1846+32A の電波及びガンマ線の強度変化」貴田寿美子(早稲田大)
「GENJIプロジェクト:VERAを用いた高頻度ブレーザーモニター観測」永井洋(宇宙研)
「ALMA for high energy physics」:齋藤正雄(国立天文台ALMA推進室)